その時は解らなかった一言!
今日は。
天皇陛下の即位の会の舞台監督の猪ヶ倉大介です。
最近映画館に行っていますか?
私はもっぱらTVでの映画観賞に甘んじています。
でも、やっぱり大画面でフカフカの席で、ポップコーン片手に
好きな映画を観る醍醐味を味わいたいですね!
そんな素敵な映画館で、
「アッ!良い事言うなあ!」っと思う場面、いっぱい有りますね!
『 I’ll be back 』なんてセリフ、一度は絶対使っちゃいます!
でも、心に残る言葉って、日常の何気ないシーンでのやり取りに
散りばめられている様に感じます。
『ストレートストーリー』 1999年
デビットリンチ監督の作品です。
アメリカ大陸の雄大さ、
ゆったりした時の流れを彷彿させるロードムービーです。
主人公の頑固な老人が、長年仲違いしていた兄が(治らない)病気
になったのを知り、仲直りをする為に時速8キロのトラクターで
遥かに遠い兄の元に向かう、という物語です。
行く先々で、色々な人と出逢う中で、
自分の半生を振り返る時間を持つ、トラクターの旅。
周りの流れる時間とは、
全く違う時空の中で、ひたすら旅を続ける姿に
只々見惚れていたのを覚えています。
旅も半ば過ぎのある晩、とあるキャンプ場で一緒になった学生達。
はしゃいだついでに、そばにいた老人にこんな不躾な質問をします。
「年をとって嫌な事は?」
「、、、、!」
「それは、いつまでも若い時の事を覚えている事だ!」
若者には、その彼の言葉がすぐにはピンとこなかった様でした。」
私にも彼の言葉の意味が判りませんでした!
それから20数年経って、今思い返してみると
その言葉の意味が実によくわかる様な気がします。
「若い時は、思い出を作ってる最中だ!
歳を重ねるってのは、若い時に作った思い出に
浸る時間が増えるって事だ!後悔の思い出もな!」
そんな会話が続く気がします。
もう一つ!
冒頭の言葉が最後に生きて来ます。
「わしとライルを怒らせた理由なんてどうでも良い!
わしは和解したいんだ!
やつと一緒に座り、星を見上げたいんだ!
ずっと昔、そうしていた様に。」
ひさびさに再会した老人に、兄が
「あれで会いに来たのか?」
「 そうだよ!」
沈む夕陽がたまりません!
皆さんも心に響く一言、持っていますか?
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